泣ける

姫野カオルコの「彼女は頭が悪いから」を読了。2年余り前にあった東大生グループによる強制わいせつ事件を題材にした小説。もちろん、小説、というかフィクションであって事実そのままではないが、かなりの部分が、われわれがメディアを通じて知ったことほぼ重なる。

出版後、昨年12月に東大で開かれたブックトークには作者本人も登壇したが、東大大学院教授である瀬地山角氏の厳しい批判もあり、えらく紛糾したということだ(文春オンライン2018.12.27)。小説の中では架空の地名や学校名も出てくるようだが、東大は東大としか書いてないし(私ならびびって、微妙に名前を変えるかな)、東大生や関係者にしてみれば、黙ってられない気分になるかも。それは私も読みながらちょっと思った。

でも、私は読んでいてすっかり主人公の美咲に感情移入してしまい、泣けて泣けて仕方なかった。作者の書きたいこともそっちにあると思う。
姫野カオルコはいつも、恋する女の子の心情を書くのがすごくうまい。あの事件の報道を何度読んでも「?」な部分は残るんだけど、小説では、ああそうなんだ、そうなんだと納得させられる。切なすぎる。つばさのやつも、少しでも美咲にひかれたってことは、まったく見込みがない人間じゃないはずなのに、がっかりだよ(さらに感情移入)。
あと、地方と首都圏の差も印象に残った。格差ではなく、差。大学というもののとらえ方が、首都圏ではちょっと特殊な感じ。最近に始まったことでもないけど。

ゆうべはテレビで「フルーツ宅配便」を見てたらこれまたきつい展開で、泣きそうだった。女はいろいろしんどい。

写真は梅田で。マネキン。


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