それは別人

先日、ちょっとした関わりから初心者向けの篆刻体験教室(正式名称ではありません)に参加した。

篆刻というと、若い頃の一時期やってみたことがある。別に書道をやってたわけでもなく、単に「ハンコの変わったやつ」くらいの認識で、面白そうだからやってみただけだ。あ、当時、姉が「友達が自分の印を作ってくれた」とかで見せてくれたことがあったのでその影響だったかも。忘れたけど。

とりあえずいろいろ彫ってみた。字体は大字典とかを参考にしたと思う。彫ったのを見せたら当時の職場の人が「野球部の印を作ってくれ」と言ってきた。表彰状とかなんかに捺して、それらしく見せるため、だったと思う。いちいち記憶がぼんやりして我ながら情けないけど。とにかく、その時に一番大きなのを彫った。

しかし、その辺をピークとして、すぐに彫らなくなった。ただ彫るだけなら誰でもできる。篆刻とはそんなものじゃない。ということに私なりに気づいたんだと思う。なぜ書の一ジャンルとしてあるのか、ということもなんとなく意識し始めたのだろう。

で、今回。体験教室であるから、「ただ彫る」だけでいいと思い、全然気楽に参加したのだが、なんということでしょう。
手がまったく動かないのだ。昔のように。
当たり前だよ。自分の年、考えろよ・・・。

いや、しかしすごいね。若い時はとりあえず、そんなにしんどいと思わず細かいところも彫ることはできた(下手だけど)。あ、こんなの楽勝だなと思ったから、次々と彫ったのだと思う。それが信じられない。
なんとか時間内に彫ることはできたものの、若い頃ってすごいなと思った。あれは別人である。若い頃の自分は。

と言いながら、でもそれだけだよな、とも思う。負け惜しみかなあ。

写真はそれと全然関係なく、いつかの夕暮れです。

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