映画観てきた

「林檎とポラロイド」という映画を観てきた。

記憶を失う病気が流行している社会。突然記憶を失って家に帰れなくなる人続出。身内が迎えに来ればいいが、そうでない場合は入院生活が続く。主人公の男もそうなって、誰も迎えに来ないのでどうしようもない。治療のためのプログラムを受けることになる。次々に指令(課題と言うか)が来て、それを1つずつこなし、ポラロイドカメラで撮影して証拠として残さねばならない。街に出れば同じようなプログラムをこなしているらしい人たちと出会うことも珍しくない・・・というような話である。

誰もがスマホを持ち、街には防犯カメラがそこここに仕掛けられている現代はある意味身元不明になりたくともなれそうにない、と思うが、そのために、なのかどうかは知らないが映画の設定はいつとは明示されていないが、とにかく「今」ではない。オープンリールのテープレコーダーやカセットテープが使われていて、街で買い物をすれば紙袋に入れて持ち帰る。主人公はツイストをとても上手に踊る。

といって特定の時代を描こうとしているのではなく、ある日、あるところで、ある人が・・・という物語だと思う。医師や看護師はどこか変だし。要するに私の好み。そして明白な「オチ」もなく、「伏線回収」でスッキリ、という話より自由に解釈できる話が私は好きである。

というと、「え、いつもショートショートばかり書いてるくせに?」と言われそうだが、それは誤解だ。私の憧れは「オチのない話」である。起承転結くそくらえだ。

というわけで、小説みたいなこの映画を観て、そうだ、書かねば、と改めて思った次第。

主人公は映画の中で何回もりんごを食べるのだが、上の絵のように左手にりんごを持ち、右手に持ったナイフでりんごをこそげるように切り取ってはジャク、ジャクと食べる。右手にナイフを持ったまま。海外の映画では以前もこんな食べ方を見たような気がする。

しかし、りんごがよほど好きな人でないとこの役はできないなーと、つくづく思ったが、それをいうなら「カムカムエヴリバディ」に出てくる人は何回もおはぎを食べさせられて大変だろうなと、ずっと思っていた。おいしそうにパクパク食べてるけど、本当はがまんしてるんじゃないだろうか、と。私はおはぎが苦手なので、1つでも無理。
後半になっておはぎが回転焼きに代わって、ああ、これならなんとかいけそうと思った。
何をいちいち心配してるんだろう、私。

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