月別アーカイブ: 2022年6月

風鈴

ぼーっとしていて、はっと、
「今日は夏越の大祓だ」と気がついた。
それで私にしては割と手早く支度をして、近くの神社に行ってきた。その神社では毎年大きな茅の輪を立てて、参詣のひとが左にぐるっと、右にぐるっとまわったりするんである。それはだいぶ前から知ってるけど、「ふーん」て感じで、自分で行こうとは思わなかった。なんで行こうという気になったのかなと思ったら・・・。

夏越の大祓のころはだいたい梅雨の真っ最中なのだ。写真をみても、たいていはどんよりした白っぽい雨空を背景とするものだ。
今年はなんと、もう梅雨が明けたとか。確かに梅雨明け直後のものすごい暑さだったが、あ、そうか。雨じゃないから行く気になったのか。

しかし、ほんとに、猛烈に暑かった。日傘からはみでた腕が痛い。地面からもわーっとした空気がのぼってくる。

かわいい風鈴が吊るされていて、風に吹かれてささやかな音を立てて鳴っていた。この風景がなかったら正気を保てなかったかもしれんと思う。まったくひどい暑さだった。

映画観てきた

で、その映画というのは「帰らない日曜日」だった。

ものたりなかった。映像はとてもきれいなんだけどね。
原作は「マザリングサンデー」という小説で、何年かまえに割と評判になっていて、そのときちょっと読みたかったけど結局読まずに早数年。映画になったらしいので、ええい、もう映画でいいか。原作より映画のほうがいいという場合もあるし・・・と思って行ったのだった。

で、いまは「やっぱり原作を読んでみようか」という気になっている。

この絵はポール(の役をやっていたジョシュ・オコナー)のつもり。写真を見ながら描いたんだけど、なんか違う。下手だから仕方ないや。

<追記>
肝心なこと(?)を書き忘れてた。
結局、映画には遅刻したのだ。着いたときは映画館のスケジュールに書いてある時刻をすでに10分過ぎてた。でも、一応チケットの自販機の前に行ってみると、まだチケット買える状態。なーんだと思ってチケット購入。予告編とかもあるしね。
入ったらさすがにもう始まってたけど、冒頭ちょこっとだけ見逃した程度だと思う。
え、その冒頭がめちゃ重要だったのに?って?
うーん。そうだったのか・・・。

エスカレーター怖い

おととい、映画を観に行った。いまごろですんません。

梅田というか大阪駅、ステーションシティシネマなんだけどだいぶ前に一回行ったきり。どう行こうかと考えて新今宮で環状線に乗り換えというあまりやらない方式で行くことにした。やっぱり慣れないことはしないほうがいい。新今宮駅がびみょうに変わっていて若干まごついてる間に一本逃したっぽい。平日の昼間の環状線は本数少ないみたいで、ホームの表示を見ると、なんと次の電車まで20分近くある。やばいわこりゃ。ちょうどいい時間になるよう見計らってきただけに、ここで狂うとまず無理。間に合わないかも。どうしよう。いや、まだわからん。行ってみてだめなら帰るか。ばかみたいだけど。

そこから映画館に着くまでずっと、頭の中は「あかん」「いけるかも」「いま何時。うわっ」「無理」「でも・・・!」「無理!」「でも!」のバトルが延々と。気が気じゃない。やっと大阪駅に着いたら、だーっと一目散にルクアのビルに駆け込んだが、てっぺんの階(映画館のあるところ)に行くエレベーターが見つからない! なんで! あせって近くにいたショップの店員さんに聞くと「あー、ステーションシティシネマは・・・外に出て、エスカレーターに乗って・・・とりあえずエスカレーターです」とのこと。えー、エスカレーター! 前は確かエレベーターで行ったように思うが・・・今はエスカレーターなのか?! てことは11階まで何回も降りては乗ってを繰り返すわけか。絶対だめだこりゃ。もう絶望。


しかし、そのエスカレーター、普通のエスカレーターじゃなかった。2階→5階→7階→10階→11階だった。だから割と早い。でも、要するに長いんです。行きは良かったけど、帰りの怖かったこと! 閉鎖的な空間だと長いエスカレーターも別にどうってことないけど、大阪駅って吹き抜けまくり、広々して見通しがめっちゃいいじゃないですか! 私が高所恐怖症だということを知らないのかー(知らんと思う)。 思わず手すりにしがみつきましたとも!

しがみつきながらも「こ、これは写真撮らなくては。こ、広角レンズを生かすときだ!」とシャッターを切った私をほめてください。ああ、ガタブルガタブル。

手すりを離すとむこうの緑色のスペースでくつろいでる人たちのところまでぽーんと飛んでいきそうな気がしたわ。

(※前行ったときは、たぶんルクアの10階までエレベーターで上がり、そこからシネマに行った、ような気がする)

わらび餅

今日、公園を歩いていたら、たまたまいろんな鳩がいて、仲良く何かしていた。真っ白のや黒に近い濃いグレー、よく見かけるグレーに模様の入ったやつ、白にちょっとだけ模様の入ったやつとか。
それを見てたら、わらび餅を思い出した。

子供の頃、とん、とん、と太鼓を鳴らしながらやってきた屋台のわらび餅屋さん。私たちには見えないどこかに水を張ったものがあって、わらび餅はそこに入っている。注文があると、そこから網ですくって、水を切り、きな粉などをまぶしてくれる。

きな粉だけではなく、緑のやつ(多分青海苔)、グレーのやつ(多分、胡麻)、白いやつ(特に香りも何もない、単に甘いやつ)があったと思う。好きなものを言うんだけど、1つに決められなくていつも「全部まぜて」と言った。

大人の今はそんな時は絶対「きな粉一択」だろう。
そのころも、やっぱりきな粉が一番おいしいのはわかってた。緑はあまりおいしくないなと思ってた。次また来たら、きな粉にしようかな、と思うのに、やっぱりいざとなると、全部まぜてもらうのだ。いろいろあった方が楽しいし、見た目もいい。きな粉だけだときな粉色しかないもん。

で、その時のわらび餅は、鳩の体みたいにぷくっとした形だった。それで思い出したのだ。

(相変わらず雑な絵だけど、そもそも屋台とかどんなだったか全然覚えていない・・・)

disられる朝ドラ

朝ドラの「ちむどんどん」がネットでむちゃくちゃdisられていて、Twitterでそれを読むたびほとんど感心して、もはや楽しみにしている私である。なんだそれ。

私は別に批判するほどでもなく、かといって賞賛する気もなく、え、いつものつまらない東京制作の朝ドラじゃない?と思うだけだ。主人公が明るく前向きで、地方出身だけど結局東京に出て行ってなんだかんだする、一極集中を煽るドラマだよね、という。何を今さら。まだ「エール」「なつぞら」「おかえりモネ」「まれ」よりましだろと。

「ちむ」がdisられるのは「カムカム」が評判良かったのでその反動もあると思う。「伏線回収」されないことに苛立つ声が多いのは「カムカム」の副作用かも。視聴者、気が短すぎ。始まってあっという間に「伏線回収」されたり(それはもはや伏線ではないのでは)謎が解き明かされたりするもんじゃないだろう。半年間のドラマなんだし。

もちろん、「カムカム」も面白かったけど不満足な点はある。「おいしいものを食べるときはみんな笑顔になる」とかいうセリフが何度も出てくるところとか。意地でも怖い顔して食べたるわ!という気持ちになったけど私がやらなくても「こわもての田中」がやってくれてたっけ。

でも、「ちむ」の時代考証が甘すぎるという声の中には「へー」「なるほど」と思えるものも多い。
新聞社編で「あの頃の職場にしては誰もタバコを吸わないのが不自然」とあったので、それは確かに!と思った。
かつてはどこの職場でもタバコの煙もうもうで、毎朝吸い殻の溜まったおっさんたちの灰皿を片付けて回るのが女たちの仕事だったりした。ひどい時代だ。一時期アルバイトしていた職場は「密」もいいとこで机をぎっしり詰めこみ、その人たちがモクモク煙吐くもんで、リースの観葉植物も枯れてしまい、業者が取り替えに来て「ここはタバコがひどい・・・」と小声でぼやいていた記憶がある。あれ?・・・私も「モクモク」してた一人だったっけ?

ジローラモ扮する料理人をインタビューするシーンで撮影係がやたらお手軽に撮影してるなとは思ったが、目ざとく機種を特定、「昭和48年の一流紙の新聞記者が取材にアサヒペンタックスSP使うか? ニコンFかF2ぐらい用意したれよ」とあったので「ほ〜」と思った。しかも、フィルムを入れずに巻き上げるポーズをしてたことも分かったようなので、カメラファンさすがや。

あと、何度も問題視されているのが「借金はどうなったんだ」「借金があるのに、この家族の考えはおかしい」というもので、確かにちょっと甘いかなと思うことはあるけど、あまりにもこの問題がしつこく言われるので、だんだんと、これって生活保護受給者に厳しい風潮と同じじゃないか思えるようになってきた。貧乏人は貧乏人らしくしてろよ、みたいな・・・。

この当時は高度成長の時代だ。物価も上がったけど、給料もどんどん上がって、今後も上がると思えたから「庶民でも頭金だけ用意すれば借金しても家が買える。月々の返済はどんどん楽になるから」とみんな考えるようになってきた時代。預貯金の利率も良かったし、今より社会全般が楽観的で明るかった時代。そして、今よりは気軽に、(沖縄でなくても)お金を融通し合えた時代だったんじゃないかな・・・借金しても後々なんとかなった時代なんじゃないかな・・・と思う。そういったことは親から聞いた話でうかがい知ることができて、推測してるだけで、私は家計を管理する立場でなかったから詳しくはわからないけど。

まあ、もっと気楽に見ればいいんじゃないかな?

写真は母校の庭にあったユーカリの木。葉っぱが丸くてきれいな色(銀色っぽい)で、なんの木かと思ったらどうもユーカリらしい。ユーカリにはとてもたくさんの種類があって、コアラの好きなのはもっと細長い葉のユーカリらしいんだけどね。