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違う、こうじゃない

おとといの夕方、電車に乗っていた。ドアのそばに立っていたのだが、すると空がものすごかった。
そもそもそこは高架で、F駅とI駅の間。広〜い範囲が見渡せていつもいい感じなのだけど、そこに奇妙な雲が。たぶん、飛行機雲のかたちがくずれてあいまいになってた?やつ。それが2本。いや、細い糸のようなのもあって3本。夕方とはいえ、まだブルーが美しい(よく晴れていた)。そこにサモンピンクの光がさす。下の方には3本の雲に従うかのごとく、すいっ、すいっと真綿をちぎったような細い雲がいく筋も。
お〜〜〜〜。すばらしいではないか・・・・。
しばらく見とれていて、「はっ! 写真!」と思った。
しかし、その日はグループ展の搬出で、荷物(A1大のフレームに入れた写真2点)があった。そんなにたいそうな荷物じゃないけど、リュックの中からiPhoneを取り出すにはまずそれを倒れないように立てかけるとかしてからでないと。とか思ってるうちに電車はどんどん進む。あ、無理か。もう駅に着きそう。あきらめよう・・・・。

と思ったらこれが意外と長いんだよ。

良く考えたらF駅とI駅との間はS高速鉄道の駅間距離で最も長いのだ。そんなわけで、たぶん間に合ったかもしれないのに私は写真を取り損ねたのだ。めったにないかっこいい空だったのに。

それから2日経ってもまだ「あのときの空というか雲というか、かっこよかったなー」と思い出す。

それで描こうとしたらなんでこんなアジの開きみたいになってしまうのだろうか。解せない。ちがう、こうじゃない!

やっぱりさっさと写真を撮るべきだった。

いろいろまとめて

昨日「鎌倉殿の13人」を見ててびっくりした。最後の畠山重忠と小四郎(北条義時)の決闘シーンがまったく「グラディエーター」の再現だったから。なんとなつかしい。刀を持って馬に乗ったふたりが向かい合い、走ってきてバシーっとぶつかるところ、馬から落ちて二人だけで、衆人環視のなかで闘い、武器を失い、ついには素手で闘い、そして馬乗りになってとどめを刺す、かにみえてそうはならず・・・完璧、グラじゃないかー。
と思ってふと考えればグラからもう20年以上経っているんだ。ラッセル・クロウももう還暦間近だぞ(オーマイガッ)。いや、キアヌ・リーブスも確か同い年だぞ、若く見えるけど(ひえー)。

最近、「はらぺこあおむし」の歌を初めて知った。子持ちor孫持ちのひとはたぶん散々聞かされていて「今頃なにを言ってるんだね」だろうけど、私なんかずっと、「本屋で表紙を見たことがある」というレベルにとどまっていたのだった。いまは知ってる。いい絵本だ。いい歌だ。もうすぐ歌えるようになる予定だ。むずかしいけど。

今日は台風が来るというので、たまたまグループ展の搬入だったが、台風の影響を避けるために「早めにきてください」との連絡があり、早起きして行ってきた。終わってもまだお昼頃だった。帰りにいつものスーパーに寄って帰ったが、張り紙があり「本日は17:00にて閉店いたします」とかなんとか書いてあった。おー。いつものように夕方になって「よいしょ」っと腰を上げ、ノロノロと買い物に出てやっとこさ店先についたらびっくりしてこけてたと思う。あぶないところだったー。

写真はなんとなく赤とんぼ。

ほぼできてるじゃないか

駅の南側で商業施設の建て替えに伴う解体工事がどんどん進んでいるわけだが、一方で反対側(うちの近く)の団地の建て替え工事については、なんと、一部の棟でついに覆いがとれて、外観はほぼ完成したその姿があらわになったのであった。

サッシが取り付けられてたり取り付けられてなかったり、という段階? ここからがけっこう長いんだよね。外から見えない部分の作業が続くから。

入居は来年だと思う。この場所にあった住宅に住んでいた人、そして駅前の高層住宅がいずれ解体されるから、そこの住民が入居するはず。

とにかく、うちの街ではいまあちこちで工事が進んでるわけです。この動きは隣の駅、その隣の駅の地区へと順次波及していく見込み。

滋賀県立美術館

昨日(8月30日)はちょっと早起きして、「塔本シスコ展」をみてきた。会場は滋賀県立美術館。なんでも去年リニューアルしたばかりだとか。最寄りの駅はJRの瀬田。そこからバスに乗る。「文化ゾーン」とかで図書館もある、美しい緑に囲まれた一帯。昨日は雨の後で、ひときわきれいだった。下の写真に見えているのは図書館らしい。左のほうへぐるっとまわって・・・

これが美術館。天気悪い。空が暗い。まあそれもよし。

エントランス付近。

天井、高ーい。まあ最近のはやりだけど(と突き放す)。

館内の窓から見えた景色。まわりはだいたいこんな感じ。茶室も近くにあった。さすが「文化ゾーン」。でも、駅からだいぶ離れたところで、周りはなにもなく、トラックとかがびゅんびゅん走る割と殺風景なところでした。そういうところに忽然と文化ゾーンが現れるのです。

あ、それで展示のほうですが、塔本シスコさんは1913年、熊本生まれ。50歳を過ぎて突然、独学で絵を描き始め、2005年に91歳で亡くなるまでおびただしい作品を残したひと。今回の展覧会では200点以上が展示されていました(以上、概要)。

とにかく色彩でひきつけられる。そして、なんともふしぎな構図。楽しい。感心しながら見てました。写真撮影全然オッケーという珍しい展覧会(撮影OKといってもごく一部であることが多い)だったので、ちょっと撮りました。ちょっとだけ。もっと撮ったらよかったかな。なんせ撮り放題ってめったにないので小心な私は「ほんとに・・・?撮った瞬間にこわいおっちゃんが出てくるんじゃないだろうな・・・」とびびってしまうんですよね。

これは桜島だそうです。南米辺りの火山かと思いますが、そうじゃないのです。山は噴火するとこんな丸いおはじきみたいなものをいっぱい出すんですね。なんて素敵なのでしょう。もっと噴火しろ!と思ってしまいますよね。

これはご家族を描いたものだそうです。かわいいようなけったいなような、ほんと不思議で、色鮮やかで、なんともいえません。

これは一番最後のほうのコーナーで、最晩年の作品群。「花」は重要なテーマだったようですが、とにかく、強い。シスコなんて日本離れした名前をつけられた(養父がサンフランシスコに憧れていてつけたとか)せいか、どこか異国の雰囲気がするような。風景も日本であって日本でないような。私なんか地味な名前をつけられたもんで、地味な人生を送ってきました。名前の力はすごいですね。なにを言ってるんだか。
とりあえず楽しい展覧会でした。私も長生きしたいです。