月別アーカイブ: 2022年11月

腰痛でまいった(続き)と思ってたら帯状疱疹

えっと・・・続きなんですが。

腰はけっこう調子良かったのですが、13日の日曜日に突然またぶり返した。
それとほぼ同時に、なんだか神経痛みたいな痛みが出てきた。キリキリ!という痛みが右の脇の下〜胸あたりに。
こういう痛みは実は子供の頃からなのだ。といっても当時は頭というかこめかみ、かな、なんだかその辺にキリキリ!という痛みが出て、そのことを母に言うと「おかあちゃんといっしょやな。遺伝したんやな」と言われ、それ自体はちょっとうれしかった。おなじことを父に「お父ちゃんといっしょやな。遺伝したんやな」と言われたら「げー」と思っただろうけど。

その後、成長するにつれ、時にはふとももあたりにキリキリ!という痛みが出たり、また別のところだったりしたが、まあそんな感じだったので、今回も「要するに神経痛なんだな・・・」と思ってたらいつもより長い。何日も続く。そして、今までよりずっとキツイ。今までそんな痛みで薬をのんだことなかったけど、バファリンを飲んだらけっこう効いた。また痛みが出ると、またバファリンを飲んだ。

そうこうしてたら胸のあたりがかゆくなってきて、かいてたら赤く、ぶつぶつとはれてきた。背中にもある。それでやっと気づいた。帯状疱疹じゃないの、これ!

ネットで調べると、帯状疱疹は早く治療を始めたほうがいい、とある。それですぐに徒歩圏内の皮膚科に。問診と、実際に背中を見ての医師の判断はやはり「あ、帯状疱疹で決定ですね」

というわけで、いろいろ薬をもらい、毎日のんでおります。「帯状疱疹は痛い」「あれはきつい」とうわさに聞く通り、その痛みたるやかなり過激で、なんといいますか刃物で切られたようなというか焼かれたようなというか、とにかく鋭く、かつ強い。夜に飲んだ薬(痛み止め)が朝までもたず、夜中に痛みで目がさめ、眠るどころか七転八倒するばかりでどうしようかと思ったけど、とりあえずつなぎにバファリンでいいか・・・バファリンよ、頼む!とのんだり(一応効いた)。それが2日続いた。まいった。
今日、クリニックでそういうことを伝えて、追加の痛み止めを出してもらった。これで安心か・・・ふー・・・。

痛み止めが効いてる間はほぼ普通。かゆみのほうはたいしたことないです。ただ、くりかえしますが、痛み止めがきれたらひどいことになるだけです・・・いや、おそろしい、おそろしい・・・。

あ、ぶり返した腰痛はいちおう収まりましたが、そういうことでリハビリに通うのはストップしてます。痛い時に引っ張られたらとんでもないことになりそうじゃないですか?

写真は今日撮ったサザンカ。

腰痛でまいった

11月はじめ頃、仕事でソファに長時間座って相手のお話を聞くというシチュエーションがあり、そのときに「あ、これは・・・ちょっと・・」と思った。腰が。ソファの座面が少し低くて。

案の定、最近調子がよかった腰が少しやばくなった。
しかしその後持ち直し、先日のコンサートのときも問題なかったのだけど、やっぱりだんだん痛みが出て、やがてこれまでで最もきつい痛みに変わるのであった。
椅子から立ち上がる時が大問題。電車に乗っていて降りる駅が近づくと「降りられるかな・・・」と不安になる。痛みがだいたい予測できるから。
腰のあたりにしっかり握ったげんこつをぎゅっとあて、それを支えにするとなんとかあまり痛むことなく立ち上がることができるということがだんだんわかってきた(かっこわる)。ひどいときは歩いているときも、立っているときもじんじんと痛む。買い物に行くのによちよち歩きだったりで、これではまさしく「おばあさん」「年寄り」「棺桶に片足つっこんだひと」ではないか!

今思ったけど、「ばあさん」より「おばあさん」のほうがほんとにおばあさんぽいね。「ばあさん」のほうがだいぶライトな感じする。

そういうわけで、へろへろと整形外科へ。診察台に上がるのも大仕事だったけど。
で、とりあえずちゃんと検査してみましょうということでMRI(紹介された別の総合病院で)、血液検査、尿検査、骨密度検査を受けた。

MRIは初めて。CTもPETも過去に受けたことあるし、もうこれで完璧じゃ〜。

結果は、背骨が変形して(?)端が神経に「あたっている」から痛みが出るということ。
一方で、以前から指摘されていることだが私の背骨は曲がっている。今回も最初にレントゲンを撮ったのをみせてもらったけどみごとに曲がっていて、いまさら治らないなと自分で思う。まあ要するにもう背骨が年寄りなんです。ほっといてくれ。

血液検査、尿検査の結果はほぼ問題なし。骨密度も十分だったそうで、これはよかった。骨密度検査もはじめてだったので。

ということで薬を出してもらい、一方でリハビリ(腰の牽引と電気治療)をしばらく続けることになった。

「牽引」はけっこう気持ちいいですね。寝そう。伸ばしたり戻したりを5回繰り返すんですが「もっとして・・・」と思うくらい。でも、あんまりやりすぎてこれ以上胴長になったもどうかと思います。(続く)

大男

きっかけが何だったかは省略するとして、最近「飢餓海峡」を読んだ。水上勉の代表作のひとつであるあの長編小説。映画化もされたが私は見ていない。今回、小説だけ読んだ。執筆されたのは昭和37年(週刊朝日に連載された時期。後加筆され、本として出版された)だが、描かれているのは昭和22年、そしてその10年後。

大型台風で青函連絡船が沈没、死者・不明者あわせて500人以上という大惨事となる。おびただしい死体が打ち上げられ「海岸の悲惨は眼をおおうものがあった。」
ところが、乗船名簿と照らしわせると数があわない。死体の数がふたつ多い・・・というところから物語が始まる。そう聞くと思いつくのはチェスタトンの「折れた剣」だろう。その通り、そこに隠された(隠そうとした)企みがあったというわけなのだが、かなり早い時点であやしいと思われる人物がいて、それが「大男」なのだ。

「その男は大男でね。六尺ちかい体格で」とか「無精髭を生やした六尺ちかい大男が」とか「髭男で六尺ちかい大男という目につきやすい犬飼多吉」みたいに何度も何度も出てくる。そして「ああ、いました、いました!」「やはりそうですか!」みたいに、それがかなりの「決め手」になっているのだ。

六尺というと181〜182センチくらい。ちなみに最近売れっ子の俳優でいうと鈴木亮平、豊川悦司が186センチ、竹内涼真が185センチ、小栗旬、岡田将生、斎藤工が184センチ、坂口健太郎、松坂桃李、福士蒼汰が183センチと軒並み180センチ超え。いやあ日本人の身長も伸びたものだと思うが、彼らを「大男」と言おうとは思わないよね。実際に間近に見たら、私なんかからみると30センチ以上の差があるわけで、「見上げる」だろうけど、そんなに珍しいほどでもないので、どこか尋常ではない雰囲気を持つ「大男」とは・・・。隔世の感。
もっとも、「飢餓海峡」のその男は体の幅もあったようで「力士のような」とも書かれているけど。発見された靴跡が「十二文」とか。これは単純計算すると「28.8cm」だそうだ。
ちなみに映画でこの「大男」を演じた三國連太郎は178センチで、別に「力士」みたいでもない。

60歳くらいの男性を説明するのに「かくしゃくとした」という表現も何度も出てきて、これも「ふーん・・・」だったが、やっぱり昔は早く老けたんだろうか。
ある箇所では「肉の落ちた歯ぐきにはめこんだ総入歯が、喋るときに音をたてるのも、激しく削げ落ちたように凹んでみえる両頬も、」と、いかにも年寄り臭い描写があり、ページをめくると「五十八歳という年齢を象徴していたといえたかもしれない」と続くので思いっきりこけた。58歳。還暦にもなってないじゃないですか。ブラピが来年還暦。それはもういいですか。いや、もう隔世の感PART2。

と、なんだかんだ書いたけど、この時代への興味も含めて、読み物としてはやはり面白い。読み終わって、「あれ?結局あの男はなんだったんだ?」という人物がひとりいるんですけど、たぶん、筆者、伏線回収を忘れたのかなと思います。