新聞のこと

私のまわりでも「もう新聞とるのやめた」という人が増えているが、私は今のところ変わりなくA紙を購読している。

その新聞も、コロナの影響で折込みチラシは激減、紙面の広告も減っているらしく、薄くなる一方。最近は20ページ台が続いていたが、今朝の朝刊はとうとう20ページだった。ドアポケットから引き抜く時の手応えのなさに驚く。夕刊並みだ。

しかし、A紙だけでなく、有料の新聞は毎月いくらと購読料が決まっている。連休中は連日夕刊が休みだし、それでなくても、祝日は昔より増えて、おまけに新聞休刊日というのが別にある。それだけ休みまくって、ページ数が減って、ペラペラなのに購読料(月4037円)は変わらないとなると、さすがにちょっと考える人が出てきても不思議はないと思う。

まあ今の状況は一時的なものかもしれないが、V字回復なんてものがあるのかないのか。

紙の新聞が苦戦を強いられているのは誰もが承知のことだろう。購読をやめた人たちは「だって(ネットに比べて)遅いもん」と言う。そりゃそうだよね。速報性でネットに勝てるわけがない。

それで、新聞社としては紙の新聞についてどう考えているのかと思うが、何だかあっさり白旗を揚げているようで、ニュース記事より速報性が問われることのない読み物、それも高齢者向けの読み物に完全に舵を切っている。病気や終活の話とか多い。高齢の著名人の回顧談(やたら詳しい)なども。紙面には加齢臭どころか死の臭いが漂っている。

夕刊と朝刊の関係もよくわからない。夕刊で報じられた内容とほとんど同じことが翌日の朝刊に載ってるのはなぜなのか。夕刊って、そもそもなくてもいいものなのか。新聞には謎が多い。おそらく、かなり昔に決まったやり方を、根本的に変える気がない、変えられない事情があるのだろう。読者と関係ないところで。

そんなわけで、私も困っているのだ。新聞の購読を続けるべきかどうか悩むのである。悩みつつ、多分、ずるずると続けるとは思う。モニタ画面ばかり見ていると目が疲れると言うこともあるし、読み慣れているせいか、紙の新聞のほうが内容が頭に入ってきやすいし、残りやすいように思う。それに加えて、子供の頃から新聞とか雑誌が大好きだから。広いスペースを駆使した記事レイアウトや広告のデザインにわくわくする楽しさは、ネットにはないものだ。
だけど、新聞の側に何だかやる気が見えてこない状況で、決して安くない購読料を払い続けるのがちょっと、もやもやしないこともない。

元の新聞記事を読まず、ネットの断片的情報だけ、それも見出しだけで曲解された情報をリツイートしている人たちを目の当たりにすると、これは危険だなと思うが、多分、そう言う人たちはもともと新聞をあまり読まなかった人たちなのだろう(えらそうに言えないけど)。かつて新聞の購読率が今よりずっと高かったとしても、それは単に「新聞しかなかったから仕方ない」だったのだろうしねえ。

新聞社はいずれ紙の、人の手で配達する新聞をやめてデジタル一本にしたいと考えているのだろうが、いまだにそれがうまくいかず、もたもたしているようだ。もういっそのことさっさと紙の新聞をやめたらどうなの? 寂しいけど。すごく寂しいけど。そしてそうなったら多分、私はデジタルのほうは契約しないと思うけど。よっぽど低料金でない限り。私ってケチだからね。

画像は本文と特に関係ありません。


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