投稿者「ヤマシタクニコ」のアーカイブ

ヤマシタクニコ について

夜になると目が冴える。休日の午前は私にとって存在しない世界。 ぼうっといろんなこと考えるのが好き。なのに気が短い。なんでだろ。

クスノキの咲くころ

母の日だなとぼんやり思ってたら、ひとなみにいろんなことを思い出した。

いや、違う。最近、しょっちゅう母のことを思い出してる。
主なことは、ああ、ほんとに悪かったなと今でも悔やまれるできごとだ。くわしくは書かないけど、どう考えても自分が悪いし、その後あやまりもしなかったので、さらに悪い。後悔するしかない。とっくに母は死んじゃったし。

一方で、私がぐだぐだ思うことくらい親はすっかりわかっていたはずだから、何を今さら。別にわざわざ謝る必要もないような気もする。と思うとすぐに、そういうところがだめなんだという気もしてくるが、するとまた、謝ればいいってもんじゃない、謝りたいのはつまるところ自分がそうしたいだけ。自己満足だという声も何やら起こってきて、さてこれは多数決をとればいいのかどうなのか、自分でわからなくなる。

たぶん、もっと年を取って、認知症だかまあそんな感じになったとき、私はきっと「おかあちゃん! ごめん、あの**のとき、ほんとは・・・ごめん〜〜〜!」とかなんとか夜中にわめいたりすると思う。で、まわりのひとが「また始まった」とか言う。やあねえとか、眉をひそめられる。「はいはい、わかりましたよ、ヤマシタさん」となだめられる。なんか自信ある。

みなさんも、なんかそういうことあるんじゃないですか。年取ってやばくなったとき、抑えがきかなくなったときにひょっとしたら、それがぶわーっと出て、わめくんじゃないか、わめくに違いない、とひそかにおびえてること。ないか。

今日は歩いてたらふいに頭のうえに花が見えてびっくしりた。クスノキだった。
葉っぱが白い縁取りをしたみたいにみえる・・・。

映画観てきた

やっといろいろ一段落して、今日は扇町キネマで「リンダはチキンがたべたい!」を観てきた。アニメだけど、ちょっと変わってる。原色いっぱい、カラフルで、絵画作品を見ているよう。主人公のリンダは女の子だけど、大人向けのアニメだ。人物ひとりひとりの背景がさりげなく描き込まれる。似たもの親子のリンダとママン、やさしかったお父さん、しっかりものの叔母さん、いい年して親に頼りっきりの卵屋の息子、どこかずれてる警察官、そしてにぎやかなご近所のみなさん。パプリカチキンから大騒ぎになって、さまざまな人生が団地に集合する大団円。ふわっとした童話みたいなストーリーを想像してたら、そこは違った。そもそも、中心になっているのは全国的なストライキで、どこのお店も閉まっているというある日の出来事なのだ。おお、フランスではストライキが健在!

そんなお話がすてきな絵とともに速いテンポで描かれるものだから、私なんか画面みながら「えー、すごいな〜」「そうなるんだ!」「へー!」「きれいー!」とかあたふたと感心してるうちに終わった感じ。ちょっとほろりとさせられた。でもハッピーエンドで良し。おんぼろ団地は「長屋」の雰囲気だ。
くしゅくしゅして息がもれまくってるような、ささやくようなフランス語、やっぱりいいなあと思った。

写真は扇町キネマ(扇町ミュージアムキューブの中)ロビーから。向こうに見えるのはキッズプラザ大阪。

むかし、近くに「扇町ミュージアムスクエア」(OMS)というのがあって、リリパットアーミーのお芝居とか観に行ったことがある。映画も何回か観た。扇町ミュージアムスクエアはもうないので、そのあとに扇町ミュージアムキューブができたのかと思うよね。ところが近くだけど違うんだからややこしい話だ。OMSはこの映画館のあるとこの向かいというか、扇町公園の並びだったね。

ミュージアムキューブの向かいに「無人決済店舗」のファミマがあったので入ってみた。
かごに商品を入れてレジに行くと「商品はピュレグミとひとくちルマンドですね」みたいな文言がモニタに出てびびる。なななななんで知ってるんだ。
あとで調べたら店内にすごくたくさんのカメラが設置されていて、商品の棚には重量センサーも設置されていて、とにかくすっかりお見通しという仕組みらしい。

しかし、万引きとかないのかな。その気になればできそうだけど。いや、私はしませんけどね。


映画を観ながらときどきグミをつまむのがくせになってます。だいたいピュレグミ。

目が回る

3月から4月にかけてなんだかいろいろ出かける機会があり、楽しいのだけど、なにがなんだか自分のうちで消化しきれてない感じ。はっと気がつけば4月が終わりかけてるではないか。それであわててこれを書いてる。4月よ、終わるな。ちょっと待て。

えーと。前回までのあらすじはどうだっけ。あ、オッペンハイマーだ。

そのあと、ミニクラス会というものがあり、なんばの中華のお店で食事して、それからクラスメイトのIくんのマンション(いわゆるタワマン!)にみんなで行った。ワインとチーズとおしゃべりと。少人数ならではの楽しさもあるよね。知ってるようで知らない話が出てくる。え、この人、こういう一面あるんだ。とかなんとか。そしてベランダから夜景を撮る。34階。夜の都会はなんとゴージャスなんだ。

高所恐怖症のくせになぜか高いところからの写真をわりと撮ってるんですよ、私。
ハルカスはもちろん、WTCビル、京都タワーに神戸ポートタワー、東京の、いまはもうないけど世界貿易センタービル、文京シビックセンターの展望ホール(25階)に堺市庁舎、東大阪市庁舎(ジャンクションを見下ろせる)、阪急の展望ロビー(15階だけど)とか、あちこちカメラを持って行ったもんさ。なんとかと煙は高いところにのぼる? かもね。

写真右の特徴ある建物が「なんばハッチ」ですね。中央やや左寄りのビルのてっぺんにバットマンが物憂げな表情で佇んでいるのが見えるでしょうか。いないけど。

それから、これも一種のミニクラス会だけど、同級生のOさんのこども園に女子ばかり数人で行ったんです。
Oさんは最初、保育の仕事についていたが、その後自分で保育園を始めたという人。園長さんから理事長さん、今は顧問になったけど、環境教育に力を入れていて、今年のビオトープのコンクールで見事、環境大臣賞を受賞した。それで一度見せてもらおうということになったのだ。

ビオトープだから、もちろん、カラフルな園芸植物が咲き乱れているわけではない。もっと地味な、われわれが子供の頃、道端に咲いてたような植物が、ふつうに生えている。園庭に小川がある。池にはメダカが泳ぐ。「これは実生なのよ」というりっぱな木も。
うちの団地付近では春になるとヘラオオバコがたくさんみられるけど、こどものころよく見たオオバコはめったに見られない。でも、Oさんのこども園ではいっぱいあった。
ちょっとした田んぼ(まだ水が入ってないけど)もあるし、畑もあるが、そこでも肥料をたくさんあげて大きな実がなる・・・ようにはしていないらしい。そんなことをにこにこしながら(高校生のころからいつもにこにこしてる人だった)説明してくれるOさんははつらつとして、とてもすてきだった。

あ、このミニクラス会の少し前にはやはりクラスメイトのYさんが出演するコンサートに行ったのだった。Yさんは女性3人のアンサンブル(無伴奏)で出演、アベマリアなどを披露したのだが、とてもよかった。コーラスもいいけど、少人数のアンサンブルっておもしろいものだなと思った。たった3人で歌ってるような気がしないんですよ、知ってました? 奥さん。

みんなそれぞれの世界を持っていて、それを垣間見せてもらえたひととき。最近のはやりの言い方だと「尊い」って感じでしょうか。

そうそう、タワマンのIくんはひたすら絵を描くひとなのでした。

映画観てきた

おとといのことだけど。
「オッペンハイマー」観てきた。よかった。

どんどんいろんな人物が出てくるので、最初は「まいったな。1回では無理かも。また観にくるか」と思ったりしていたのだが、途中からそうでもないように思えた。いや、もちろん、登場人物が誰が誰かわからないよりわかるほうがいいに決まってるのだけど、大きな流れは次第にはっきりしてくるし、なんだか納得できるので。とはいえ、いずれも個性的で魅力的な人が多いので、やっぱりもう一回観てもいいかも。

音楽がすごく印象的なのだ。ハリウッド映画はもともと「音楽鳴らしすぎ」といわれたりするが(日本映画に比べて? いや、日本映画が静かすぎると思う)、それどころではない。なにか不穏なもの、狂気をはらんだような音楽がずーっと鳴っているのだ。そして、われわれ観客を強引に引っ張っていく。そっちにいかないほうがいいと思えるのに、そっちへ。そして、いきなり無音の時間が訪れたり。

外国の映画を見る楽しみのひとつは外国の人の顔を見ることではないかと思う。しわの深さ。目の色。高すぎる鼻。ごつごつして。見飽きない。オッペンハイマーを演じたキリアン・マーフィの顔もなかなかいい。知らない俳優だったけど。

俳優といえば、ストローズがロバート・ダウニー・Jrだとわからなかった。まあそんなに向こうの俳優に詳しくはないのだけど、でも、ロバート・ダウニー・Jrってあんなだっけ。ずいぶん渋くなったもんだけど、ぐぐったらもう59歳なんだね。

そういえば、朝ドラの穂高教授がだれなのかしばらくわからなかった。私の人間の顔の判別能力はそんなものだから、ロバート・ダウニー・Jrが」わからなくてあたりまえだ。

田尻歴史館と「わらばい」

田尻歴史館は南海本線「吉見の里」駅から徒歩数分のところにあります。現在は地元、泉南郡田尻町の所有ですが、元は実業家谷口房蔵という人の別邸として大正時代に建てられたものだとか。府の有形文化財になっている、レトロな味わいのある建物ですが、ここで開かれているグループ展を見に行ってきました。

展覧会は「5人の世界展」というタイトル。この建物の5室を使っていて、つまり一人1室。私の友人Kaさんもそのひとり。彼女は水彩画を出品。ほかの4人は陶芸2人、色鉛筆画1人、そして小物やアクセサリーなどカラフルな雑貨が1人という内訳。下はKaさんの部屋。

下は色鉛筆画のNさんの部屋。ステンドグラスがあちこちにあしらわれている素敵な建物で、この写真はそれがよくわかるかな。

陶芸の2人は和室で。
作家5人はいずれも女性。訪れる人も女性が多く、そのせいか話し声、笑い声が絶えず、とてもにぎやか(笑)。
上の写真は陶芸作家・Yさんの部屋。Yさんはしろうとの私の質問にも丁寧に答えてくれたのですが、その中で思いがけず「わらばい」という言葉が。
わらばい。ああ、知ってる知ってる、中原理恵の東京・・・違います、それは「ララバイ」。「わらばい」です。わらを燃やした灰。

子供の頃、わらばいが嫌いだったのです。
うちは仕事の関係で藁縄がすぐにたまりました。黄色っぽいわらをざっくりと撚ったものです。藁縄がだいぶたまると、まとめて燃やしました。火鉢を使っていたころですが、火鉢にその灰を入れるのです。
ふだん火鉢に入っている灰は細かくさらさらした灰色の灰(そのまんま・・・)ですが、わらばいは真っ黒。青みがかって見えるほど、ほんとに真っ黒なんです。そしてわらの形状を保っています。火鉢に寄ると、その黒々とした蛇のような灰を間近に見ることになり、それがなんだかまがまがしい眺めで、いやだったのです。日が経つにつれ、わらばいはもとの灰になじんで、いつのまにかすっかり灰色になってるのですが。

今回、陶芸家のYさんが作品を手にして「この部分はわらの灰、わらばいを混ぜた釉薬を使ってるんです。するとこんな乳白色になるんです。わらの灰は真っ黒なんですけどね」と説明したので驚きました。あのわらばいが! 目の前の作品のその部分は本当に美しい、とろりとした乳白色。
陶芸って不思議な世界なんですね。

作家さんといろんな話ができて楽しいひとときでした。

館内にはレストランもあり、そこでお茶して帰りました。

東京行ってきた

昨日は日帰りで東京に行ってきた。直接の目的は三康図書館。私の個人誌を展示してくれてるという世にも奇特なところで、2月から始まったその展示も今月29日までということで行ってきた。
せっかくなので横浜に住んでる大学時代の友達Sさんと会う約束をしてたら、そのわれわれを高校時代の同級生(最近、同い年の人を同級生と呼ぶことも多いようだけど、この場合は正真正銘、同じクラスの、あ、クラスメイトといえばいいのか? いや、スクールメイツみたいでいやだな・・・えっと、純正同級生でいいか?)(カッコ書きが長い)のN君が案内してくれるというので、3人で行った。高校のプチ同窓会と大学のプチ同窓会が一体となったプチプチ同窓会の爆誕。

明治時代にできた「大橋図書館」の流れをくむ三康図書館は古い資料が豊富にあるところで、希望者は書庫に入ることができ、解説も聞くことができる。われわれも司書のSさんに案内してもらったのだが、これがすごくおもしろかった。

ずらりと棚が並んだ迷宮のような書庫には近現代の雑誌から教科書、参考書まで硬軟とり混ぜびっしり。大学の卒論を書く時に中之島図書館で毎日のように閲覧した「改造」もあった。
同人誌も、関西で有名な「バイキング」や「アマゾン」はもちろん、「**文芸」と名のついた全国各地の同人誌があり、その中に私の個人誌も紛れ込んでいた、もとい含まれていたわけですね。
むかし某文学学校に通ってたころは同人誌が盛んだったころで、「文學界」はもちろん、全国紙の夕刊に同人誌評のコーナーがあったりした。そこから芥川賞候補が生まれたりもした。今はネットが中心だろうけど、文学フリマがにぎわっているところを見ると、紙媒体の同人誌も健在と思われる。なんといっても「本を作る」楽しさがあるし、電子本の同人誌、個人誌という手もあるから、かたちが変わっただけ、多様化しただけなのだ(出た、多様化!)。

司書のSさんはレコードには裏面もある(裏面も表面も聴ける)ことを知らなかったというまだ若い人だが博識かつ研究熱心で多方面にアンテナを張っているらしき軽みも持ち合わせた人。解説がうまいので、つい、大学でこういう分野の「歴史」をやっとけばよかったなーと今頃思う(私も友達Sさんも国史研究室にいた)(あまり出来のいい学生ではなかった。私は)。

ていうか、歴史って特別なものではないのだ。政治というものがふつうの人の生活の中にあって、政治と関係なく生活することは実際にはあり得ないように、歴史も生活の中にある。いや、生活することは歴史をつくっていることであり、そして人間は時折たちどまっては歴史を振り返ったり記録したりしないではおれないものなのだ。歴史に興味を持ったりもっと知りたいと思うことはぜんぜん普通のことなのだ。きっと。

三康図書館入口

すぐそばに東京タワーがある。それにしても昨日は良いお天気だった。

また映画観てきた

昨日は難波で「落下の解剖学」を観てきた。かっこいいタイトルだな〜と、初めて目にしたときに思って、これは絶対観に行こうと思った。タイトルって大事だ(笑)

で、観終わって思うのは、これはやはり落下の解剖学だなと。つまり、わりと直接に落下の解剖学であって、それほど捻ったタイトルではなかったのだなということだ。
 ミステリータッチで「落下」の周囲にあるものが少しずつ明るみに出されるその過程がなかなかおもしろく、飽きさせない。
とはいっても、いま思うとなぜか印象薄い。なぜだろう。謎解きの部分はおもしろいんだけど。

犬が重大な役割を担っていて、ちょっと心配させられるシーンがあった。
あと、大音量の音楽というのは時に不吉な感じがするものだと思った。てか、怖い。

といいながら何これ、全然映画と関係ないじゃないですか、こんな絵。

梅田

梅田の地下。何にもなくて一瞬、どこだっけと思ってしまう。左のほうに阪神の梅田駅の入り口があって、あー、そうだ。地下鉄御堂筋線の一番南出口から上がったらカレーの匂いがしてた、あのあたりだと思い出す。ちょっとほっとする。

ここには写ってないけど「地下道を新しくつくりなおしています」と書いた看板が右のほうにある。あっちこっちがこんな感じだ。万博にあわせての工事か。

そして、ずいぶん行ってなかった東梅田のほうに行ってみたら、やまたけのビルが高層ビルの、文字通り谷間にちょこんと立っていた。以前はあった壁面の牛の絵がなくなっていた。
がんばれよー、と言いたくなった。

映画観てきた

昨日は「カムイのうた」を観てきた。日本映画があまり好きじゃないと日頃言ってる私だが、これはよかった。テーマがはっきりしていて直球である。セリフも強い。映像も美しい。企画・撮影に東川町(旭川から近い、美瑛町と接する町。「写真の町」がキャッチコピーになっているらしい)が関わっているということで、まさに「大自然」というワードが自然に浮かび上がる壮大で思わずひれ伏したくなる風景が随所に挿入される。音楽も効果的で見ていて飽きない、というか映像によって語られる部分が大きいと感じた。

主人公は映画では「北里テル」となっているが、もちろん知里幸恵がモデルである。
去年、新版が出た「アイヌ神謡集」もこれを機会に読んでみた。もともと民話とか説話が好きだけど、いままで読まずにきた。反省。大事な一冊になりそうだ。

映画では島田歌穂がユーカラを歌っていて、さすがにうまいなと思う。でも、もっと素朴な味わいで、単調にみえてどんどんその世界にひきこまれるような、こういうのも素敵(下のリンク)。子守唄ですね。なんとなくじーん、とくるのは子守唄を歌ってもらった自分の幼い時(覚えてないけど)を思うからだろうか。時々、夜中に聴いたりしているのです。