写真(植物)」カテゴリーアーカイブ

アベリア

アベリアという花があまり好きではなかった。

名前を聞いてもぴんとこない人もいるかもしれないけど、街路樹の足元とか、中央分離帯などによく植えられていて、白い小さい花が咲く(花期が長いのでいつも咲いているような気がする)低木、というとああ、あれかと思うかな。

なんで好きじゃなかったかというと、白い花が咲いて、それが落ちたあと、赤っぽい色の萼が残って、それが割と、なんというかわずらわしい感じがしてしまうのです、ごめん、アベリアさん。って、いちいち気を遣わなくていいですか、聞こえてないよね本人に。

でも、間近で見るとその花の後に残った萼が悪くないのです。

こんな感じ。これはだいぶ枯れてきたところ。こういうのを見て、はて、これはなんだろう?と思ったのだけど。

はじめはこういうきれいな色。あ、そうかと思う。

悪くないよね。かわいいじゃないですか。

また撮ってみよう。

紅葉いろいろ

↑島倉千代子かい、と突っ込みたくなるタイトル(笑)。

おととい、ひさしぶりに近くの公園に行った。朝は割としっかり雨が降ってたらしく(私は寝てた)、そのせいもあってか落ち葉がいっぱいだ。

で、こんな風景を見ると思い出す。

これとそっくりな帯を母がしていた。もちろん、外来種のアメリカフウではなく、ふつうの楓をデザインしたものだったろうと思うけど、もみじのバックの色といい、そっくりなのだ。きょうだいにメールすると妹たちも覚えていたようだ。
母は、ふだんに着物を着るのは冬だけで、そのうち冬でも着なくなったけど、あまりたくさん着物や帯を持っていなかったと思う。母の帯といえばこの柄。そして着物といえば紺地にあっさりと白(たぶん)で竹の模様が配された着物。あと、だれかに譲ってもらったと聞いたピンク系の地に模様の入った着物。それくらいしか覚えていない。
冬に着物を着て割烹着を着た母は私の目から見てもなかなかのものだった。いつも着物着ていてほしかったな。

この写真を撮ったあと、歩いていると何やら赤い草が見えた。

近づくと

あー、これ、前にも見たことあったっけ。でも、こんなにびっしりと、ひとかたまりに・・・すごいな。何なんだろう、この、赤い草・・・。

と思ってSNSに書いたら、あっさり「チガヤ」だと教えてもらった。

え、チガヤ?!
あの、ふさふさの銀色の穂が風に揺れるチガヤ? ええっ?

調べたらそうだった。チガヤの写真は何度か撮ったことがあるが、そうか、チガヤはこんなにみごとに紅葉するんだ! 知らなかった。ていうか、あのふさふさとこの紅葉が結びついてなかった。

いや、それにしても穂もきれいだし、紅葉もこんなに鮮やかで、チガヤって一粒で二度美味しいアーモンドグリコみたなやつだな!

福山に行ってきた その1

土曜日は福山に行ってきた。広島県の、福山市である。
なんでかというと、福山では毎年「ばら祭」というのをやっていて、そのポスターデザインを募集していた。正確にいうとポスターの原画だと思うんだけど、それで応募したら、なんと採用されたんです。
ばら祭は5月27・28日で、27日にイベントの一環として授賞式があった。もちろん、絶対行かないといけないわけではないけど、せっかくの機会だし、ご縁というものではないですか。というわけで新幹線に乗って行ってきたのだった。初福山!

私はよく知らなかったが、福山はかなり前から、ばらの街っていうか、ばらで街を盛り上げようとしているらしい。駅に着くともう、ばらで階段が飾られてるし、バスターミナルにはりっぱなばらのアーチがあって満開。街路樹の根元に花をあしらうということはどこでもやってるけど、福山はそれが、ばら。至る所、ばら、なのである。ローズちゃんというキャラもいる。本気なんです、福山。
当然、年に一度のばら祭(今年が第56回だそうです)も、かなりの盛り上がりよう。駅前から会場の公園にはシャトルバスが運行、会場は2箇所に分かれていたがそのうちのひとつ、緑町公園には巨大テントがいくつか設置されており、その中にテーブルやパイプ椅子が並ぶ。周りにはずらっとおいしいものやばらグッズの屋台が並んでいて、そこで買ってきたものを食べる人たちでテントの下は満席。いや、すごいです。私も「ばら饅頭」を買ってしまいましたが。
もちろん、ばらもみごと。いろんな品種が咲き乱れておりました。


こんなりっぱなイベントのポスターが私のしょぼい絵でいいんだろうか、すみませんすみませんな気分である。でも選んでくれてうれしい。ちゃんとポスターやガイドブックの表紙になっているのを見たらちょっと感動しました。



草むらの中のアジサイ

ちょっと疲れた。しばらく忙しくて。

わー、書いてしまった! 忙しいだなんて。ヒューヒュー! へー、忙しいんだ、そりゃよかったね、ともう一人の私が言いそうだ。もうひとりの私はかなりいけずだ。
まあトシなもんで、たいしたことしてなくても疲れるんす。
今日は朝早く起きたので眠くて、帰宅後にちょっと寝たのだけど、まだ眠いような、ぼうっとした状態だ。

このブログも放置状態で、あっというまにひと月経っている。見そびれた映画、テレビの録画、中断した読書。私のこころはかさかさだぜ。

2日ほど前、それでもカメラを持って家の周りを歩いた。
最近できた住宅の敷地の隣接地だが柵の外、池に向かう斜面に何か淡い色彩が見えたので近づくとアジサイが咲いていた。しかし、まわりは伸びに伸びた草たちでほぼジャングル状態。それでも花を咲かせている(ちょっと早咲き?)アジサイは健闘しているというべきか。この環境で、しんどくないのか。置かれた場所で咲きなさい、などという炎上しやすいフレーズもあるが、この場合は誰か(管理者)が「置いた」と思われるので、置いた責任はあるだろう。

また新聞のことを考える

4月5日の朝刊を手にしたら1面に「読者のみなさまへ 購読料改定のお願い」とあった。「5月から月ぎめ4900円に」と。
現在は4400円。今はなんでもかんでも値上げだが、朝日新聞は2年ほど前に値上げしたばかりだ。その時は読売が先行して値上げ、朝日が遅れて値上げして同額に並んだ。今度は読売はしばらくは値上げしないという。でも、たぶん様子見でそのうち上げるのだろう。

朝日についてはそのちょっと前にも「河北新報に委託している朝刊印刷を拡大して宮城、山形、福島の3県について、一部印刷から全県分の印刷に切り替える」との記事が出ていたし、値上げが報じられた同じ日には「5月1日から、愛知、岐阜、三重の3県で夕刊を休止」との記事も出ていた。状況はかなり悪いようだ。

前もこのブログで新聞のことを書いた。そのときは朝日もどこも、根性なしでつくづくいやになった、ようなことを書いたように思う。購読料も高いし、そもそもネットに比べて遅いのはいうまでもなく、だからもうやめようか、でも・・・みたいな。

今回、さて自分はどうするつもりなのかと自分で考える。なんだかしょっちゅう試されてるような気がしてほんと、めんどくさいんだけど、たぶん、このままヤマシタさんはやめないようである。

どうもやはり、自分は新聞や雑誌が好きだし。ニュースは速報性でネットに劣るけど、すでに今はネットと併用なわけだから別にいい。そして、新聞はニュースだけではない。ニュースを拾い読みするだけの人ならネットニュースのつまみぐいで十分だと思うけど、たぶん私はそれだけでは毎日が味気ないと思うようになるだろう。無理。

このままではそう遠くない「新聞の終焉」を見届けるのも悪くないか。そんなことを思い始めた。

写真はクスノキ。昨日は雨だった。

今年の桜

毎年桜は咲いて、毎年人は花見に行く。よく飽きないものだ。
と自分でも思うが、やはり今年も人並みにカメラ持って歩いた。近くだけど。
ここは駅前を過ぎて、ちょっと歩いたところ。陸橋の両脇に桜が植っていて「桜のトンネル」とかいわれる。

ここの桜はみんな、株立っていうのかな、根本に近いところから分かれてる。それで、低いところから花がたくさんあるし、「トンネル」の天井が低い。トンネルを抜けると、ちょっとおおげさだけど「明るい」と感じる。いや、実際、遠目に見るとこんなふうにすっぽりおおわれてるし。(下)

桜はやはり枝がぐにゃ〜んと下がってのたくってるようなのがかっこいいよね。まあ好みかな。幹がまっすぐで箒を立てたように枝を広げるのがかっこいいと思う人もいそうだ。
ここの木は下のほうを見るとまるで「やまたのおろち」みたいで若干不気味な感じもする。今年は、なんでか知らないけど黒い網でおおわれていて、いっそう不気味だった。

で、のたくった枝のすきまから向こうを見ると人が立ってる。写真を撮って気づいたら向こうもスマホを向けているじゃないか。
向こうからこちらは、どんなふうに見えたのかな。

つくしは伸びるが

昨日、いいお天気なので公園に行こうと思い、駅前の交差点のそばの法面を見たら数日前は確かに、いくら目をこらしても(最近視力落ちてるので)なかったと思えるつくしがいっぱいに出ていた。そこは毎年、つくしが出るんだけど、たいていタイミングをはずしていて、早すぎたり、かと思うともうスギナの陰にちょっと見えるだけだったりする。今年はまあまあよかった。

それにしても、大江健三郎も死んでしまったしなあと思う。

え、ヤマシタさんって大江健三郎に影響されたことあるんですか? そんな風には見えませんけど?! 書くもの、全然ちがいますよね?!と言われそうだ。うるさいわ。

私もね。こう見えてもね。と、ここは姿勢を正して熱っぽく語りたいところだが、如何せん・・・。没後にいろいろ出た記事で「『同時代ゲーム』はコレコレのテーマをこうこうしてこうした作品で」とか書かれていると「そ、そうだっけ・・・うん、そうだったような気がするなあ・・・」とあたふたするばかり。たぶん、私は何もわかってない。
わかってないけど、やはり大江の作品には惹かれた。難解と言われる文体も私にはただかっこよく、どうしたらこんな文章が書けるのだろうと思った。最初はとっつきにくくても、一旦物語世界に入り込むとおもしろくて夢中になったし。

最近はあのころに比べると読書量も減っているし(←「あのころ」も大したことなかったぞ)、大江も晩年の作品は読んでない。
でも、大江について語られた記事(当然、文学や哲学の、その道の第一人者と目される研究者による)を読むだけでも、なんだか背筋が伸びるような、こんなことじゃいかんと叱咤されているような気持ちになる。大江健三郎だけでなく、私が憧れていた「先輩」たちの世界を感じるから。憧れですけどね、単なる憧れ。

しかしまあ、いつの間にかこんなに年月が経って。
かつて聞きにいった講演会ではユーモアたっぷりに語っていたあの作家が「老衰」で亡くなっただなんて、そんなことがあろうかと思うが、あるんだなあ。さびしいもんだ。

まあ最初に書いたように私が大江のことなんか口にしても笑われるだけだろうから、これからも知らん顔しておきたい。
そして、ひそかに、知らん顔して作品を読み返そうと思う。

傘をさす人

水曜日。午前中はこんなふうにいい天気だった。これは鉄道沿いにカイヅカイブキの街路樹(防音林だと聞いたことがある)が延々と続く道。途中、桜やトウカエデも交じって、季節によってはそちらのほうが目立つけど、カイヅカイブキの独特な姿は好きである。

傘をさした人でも通ったら絵になるけど夏じゃないし、もちろん雨も降ってないので無理だな。
と思ってたらやってきたのでびっくりした。願えばかなうって本当だったのか。

ダウン着て日傘さしてる人ってあまりいないと思う。私のために無理してさしてくれたのか。それはないか。

ナンキンハゼの実

SNSで「おともだち」になっていて、CG作品がとてもすてきで「いつか会う機会があればいいな」と思ってた人がいた。何年か前から闘病中であることはわかっていたが、年末にお亡くなりになっていたことをゆうべ知り、落ち込んだ。

「いつか」なんて、のんびりしたことをよく考えてたもんだと思う。

写真は家の近所で。歩いていたら落ちていたナンキンハゼの実。

腰痛でまいった(続き)と思ってたら帯状疱疹

えっと・・・続きなんですが。

腰はけっこう調子良かったのですが、13日の日曜日に突然またぶり返した。
それとほぼ同時に、なんだか神経痛みたいな痛みが出てきた。キリキリ!という痛みが右の脇の下〜胸あたりに。
こういう痛みは実は子供の頃からなのだ。といっても当時は頭というかこめかみ、かな、なんだかその辺にキリキリ!という痛みが出て、そのことを母に言うと「おかあちゃんといっしょやな。遺伝したんやな」と言われ、それ自体はちょっとうれしかった。おなじことを父に「お父ちゃんといっしょやな。遺伝したんやな」と言われたら「げー」と思っただろうけど。

その後、成長するにつれ、時にはふとももあたりにキリキリ!という痛みが出たり、また別のところだったりしたが、まあそんな感じだったので、今回も「要するに神経痛なんだな・・・」と思ってたらいつもより長い。何日も続く。そして、今までよりずっとキツイ。今までそんな痛みで薬をのんだことなかったけど、バファリンを飲んだらけっこう効いた。また痛みが出ると、またバファリンを飲んだ。

そうこうしてたら胸のあたりがかゆくなってきて、かいてたら赤く、ぶつぶつとはれてきた。背中にもある。それでやっと気づいた。帯状疱疹じゃないの、これ!

ネットで調べると、帯状疱疹は早く治療を始めたほうがいい、とある。それですぐに徒歩圏内の皮膚科に。問診と、実際に背中を見ての医師の判断はやはり「あ、帯状疱疹で決定ですね」

というわけで、いろいろ薬をもらい、毎日のんでおります。「帯状疱疹は痛い」「あれはきつい」とうわさに聞く通り、その痛みたるやかなり過激で、なんといいますか刃物で切られたようなというか焼かれたようなというか、とにかく鋭く、かつ強い。夜に飲んだ薬(痛み止め)が朝までもたず、夜中に痛みで目がさめ、眠るどころか七転八倒するばかりでどうしようかと思ったけど、とりあえずつなぎにバファリンでいいか・・・バファリンよ、頼む!とのんだり(一応効いた)。それが2日続いた。まいった。
今日、クリニックでそういうことを伝えて、追加の痛み止めを出してもらった。これで安心か・・・ふー・・・。

痛み止めが効いてる間はほぼ普通。かゆみのほうはたいしたことないです。ただ、くりかえしますが、痛み止めがきれたらひどいことになるだけです・・・いや、おそろしい、おそろしい・・・。

あ、ぶり返した腰痛はいちおう収まりましたが、そういうことでリハビリに通うのはストップしてます。痛い時に引っ張られたらとんでもないことになりそうじゃないですか?

写真は今日撮ったサザンカ。