雑文」カテゴリーアーカイブ

窓のそば

今回はたまたま窓際のベッドになった。

窓際はよいのだ。窓から外が見えるのは当然として、広いのだ。

大部屋(6人部屋)なのでベッドが3つずつ2列に並んでいるが、一番奥の、窓際のベッドは窓のそばの空間(本当は共有スペースだろうけど)も実質自分とこ、な感じなのだ。
これまで何回か入院したが、真ん中のベッドのことが多く、入り口のそばだったこともあるが、やっと憧れの窓際。なのだ。

あいにく今日は台風の影響で窓の外もこんな感じだが、

晴れた日はこんな感じなのだ。

いやあ、それにしてもヘンテコな台風だよね、台風10号(「サンサン」という名前らしい)

セーヌ川の大きな顔

パリオリンピックの開会式。スタジアムではなくセーヌ川を舞台にする、と聞いたときから、おそらく散漫な感じになるだろうと思ってた。船で入場って船渡御やん。でも、狭苦しい大阪の、にぎやかなお囃子が絶えず流れる大川と違っておフランスのセーヌ川だし、と。案の定、テレビ番組としての開会式は退屈そのものだった。つくりこんだ映像と現地がいつの間にかつながったりする演出もあまり好きじゃないが、でも、これは好みによるか。
「途中で寝てしまった」という正直な声もSNSには散見されたが、最初から最後まで目を離さず見ていたのは極々少数派だったのでは。私も最初から録画と決めて翌日「ながら視聴」をした。そんなわけであんまり熱心な視聴者じゃないけど、それなりに感心するところはけっこうあった。基本的に開会式ファンなんで。

印象に残ったのはセーヌ川にあごが水没しているいくつもの大きな顔。名画から抜け出たような人物の顔が並んでいるのはシュールとしかいいようがない光景だ。しかもその目が(私は気づかなかったが)動いていた、とSNSで読んだ。芸が細かい。

かなり大きいことがわかる。


棒の先で踊る人々も同じくシュールな眺めだった。まるで串カツみたいに棒(といっていいのかどうかわからない)の先に固定された人間がいて、それがゆらゆらと揺れる、いや踊っている。どうなってんの。相当な高さであると思えるが、だいじょうぶなのか。1人2人ならわかるが、かなりの数。雨模様の鈍色の空と相まって悪い夢でもみているような気がした。
川沿いに繰り広げられるそんなパフォーマンスの数々を見ているうちになんとなく寺山修司を思い出したが、これはもちろん、寺山が彼の地の演劇や大道芸に影響されたということなのだろう。


中には「最後の晩餐」のパロディのような、クレームがついたらしいパフォーマンスもあったり、フランス革命に材をとったかなりホラーな演出があったり、いやあ、なかなかよくやるもんだなと感心した。とりあえずやってみようよ、これおもしろいから! クレームついてもいいから!て感じだろうか。いいなあ。うらやましい。どっかの国みたいに、いつまでも過去の検証さえせず、とりあえず無難なことしかできない、そしてかげでは賄賂が飛び交う一方で肝心のところには「コンパクト」「節約」を名目にお金をケチって(国民もそういうところにはすぐ賛成する。なんでもかんでももったいないとか安い方がいいというもんでもないと思うのだが)結局しょぼいものしかできない惨状を思うとため息しか出ないわ。
結果、パリオリンピックの開会式、嫌いじゃないです〜。

あ、それとバッハ会長の挨拶、いつもながら長いぞ。コンパクト挨拶にしてほしい。

ご無沙汰しておりました

え、前回書いたのは6月8日! そうか。

実はまた入院してました。おととい退院しました。で、また入院するんですけどね。

4年前の続編です。今回は短期の入院を何度か繰り返すかたちになりそうです。
今のところわりと元気にしてますのでご心配無用。ただ、相変わらずばたばたしててひまがない。今回も入院と入院の短い間にいくつもやることがあって・・・そろそろ年を考えるといろいろ見直さないといけないかも。

いやあ、それにしても3週間ぶりに出てきた外界は・・・暑すぎるぜ!

映画観てきた

やっといろいろ一段落して、今日は扇町キネマで「リンダはチキンがたべたい!」を観てきた。アニメだけど、ちょっと変わってる。原色いっぱい、カラフルで、絵画作品を見ているよう。主人公のリンダは女の子だけど、大人向けのアニメだ。人物ひとりひとりの背景がさりげなく描き込まれる。似たもの親子のリンダとママン、やさしかったお父さん、しっかりものの叔母さん、いい年して親に頼りっきりの卵屋の息子、どこかずれてる警察官、そしてにぎやかなご近所のみなさん。パプリカチキンから大騒ぎになって、さまざまな人生が団地に集合する大団円。ふわっとした童話みたいなストーリーを想像してたら、そこは違った。そもそも、中心になっているのは全国的なストライキで、どこのお店も閉まっているというある日の出来事なのだ。おお、フランスではストライキが健在!

そんなお話がすてきな絵とともに速いテンポで描かれるものだから、私なんか画面みながら「えー、すごいな〜」「そうなるんだ!」「へー!」「きれいー!」とかあたふたと感心してるうちに終わった感じ。ちょっとほろりとさせられた。でもハッピーエンドで良し。おんぼろ団地は「長屋」の雰囲気だ。
くしゅくしゅして息がもれまくってるような、ささやくようなフランス語、やっぱりいいなあと思った。

写真は扇町キネマ(扇町ミュージアムキューブの中)ロビーから。向こうに見えるのはキッズプラザ大阪。

むかし、近くに「扇町ミュージアムスクエア」(OMS)というのがあって、リリパットアーミーのお芝居とか観に行ったことがある。映画も何回か観た。扇町ミュージアムスクエアはもうないので、そのあとに扇町ミュージアムキューブができたのかと思うよね。ところが近くだけど違うんだからややこしい話だ。OMSはこの映画館のあるとこの向かいというか、扇町公園の並びだったね。

ミュージアムキューブの向かいに「無人決済店舗」のファミマがあったので入ってみた。
かごに商品を入れてレジに行くと「商品はピュレグミとひとくちルマンドですね」みたいな文言がモニタに出てびびる。なななななんで知ってるんだ。
あとで調べたら店内にすごくたくさんのカメラが設置されていて、商品の棚には重量センサーも設置されていて、とにかくすっかりお見通しという仕組みらしい。

しかし、万引きとかないのかな。その気になればできそうだけど。いや、私はしませんけどね。


映画を観ながらときどきグミをつまむのがくせになってます。だいたいピュレグミ。

梅田

梅田の地下。何にもなくて一瞬、どこだっけと思ってしまう。左のほうに阪神の梅田駅の入り口があって、あー、そうだ。地下鉄御堂筋線の一番南出口から上がったらカレーの匂いがしてた、あのあたりだと思い出す。ちょっとほっとする。

ここには写ってないけど「地下道を新しくつくりなおしています」と書いた看板が右のほうにある。あっちこっちがこんな感じだ。万博にあわせての工事か。

そして、ずいぶん行ってなかった東梅田のほうに行ってみたら、やまたけのビルが高層ビルの、文字通り谷間にちょこんと立っていた。以前はあった壁面の牛の絵がなくなっていた。
がんばれよー、と言いたくなった。

映画観てきた

昨日は「カムイのうた」を観てきた。日本映画があまり好きじゃないと日頃言ってる私だが、これはよかった。テーマがはっきりしていて直球である。セリフも強い。映像も美しい。企画・撮影に東川町(旭川から近い、美瑛町と接する町。「写真の町」がキャッチコピーになっているらしい)が関わっているということで、まさに「大自然」というワードが自然に浮かび上がる壮大で思わずひれ伏したくなる風景が随所に挿入される。音楽も効果的で見ていて飽きない、というか映像によって語られる部分が大きいと感じた。

主人公は映画では「北里テル」となっているが、もちろん知里幸恵がモデルである。
去年、新版が出た「アイヌ神謡集」もこれを機会に読んでみた。もともと民話とか説話が好きだけど、いままで読まずにきた。反省。大事な一冊になりそうだ。

映画では島田歌穂がユーカラを歌っていて、さすがにうまいなと思う。でも、もっと素朴な味わいで、単調にみえてどんどんその世界にひきこまれるような、こういうのも素敵(下のリンク)。子守唄ですね。なんとなくじーん、とくるのは子守唄を歌ってもらった自分の幼い時(覚えてないけど)を思うからだろうか。時々、夜中に聴いたりしているのです。

うちの子たちが・・・

世の中おもしろいことはあるもので、私がむかし発行していた個人誌「郵送小説」、その後継誌「みっどないと」が今、東京の三康図書館というところに展示されている。

はあ? どういうこと? って思いますよね。さんこうとしょかん。東京の図書館。はあ。そこに・・・なんで? 意味わからんねんけど、と。

三康図書館は「一般公開している私立図書館で、戦前に発行された資料を多く所蔵していることに特徴がありますが、なかには戦後発行の出版物もありまして、そのひとつが文芸同人誌コレクション」なのだそうです(担当のSさんのメールを引用させていただきました)。
そのコレクションの中に「郵送小説」「みっどないと」も含まれていたそうなんです。

同館ではコレクションから定期的に資料を紹介しているそうで、次回、2月5日から3月29日の展示には「郵送小説」「みっどないと」を紹介したいのでチラシに画像を使用したいのですが・・・という内容のメールが先月末に届いたのであった。

かなりびっくりしたけど、もちろんオッケーいたしました。それからじわじわと楽しい気分がわいてきた。おもしろい。新年からおもしろすぎる! 

そして昨日、展示風景を撮った写真がSさんから送られてきた。三康図書館のサイトにも案内が出てる。ひゃー、ほんとだ。
とてもかっこよく展示されて、うちの子たちがすごく立派に見える! みんな喜んでる。いや、何も言わないし、しっぽを振ってるわけもないが私にはわかるさ。だって、この子たちの産みの親だもん!

あ、写真はSさんから送られてきたのをそのまま使ったけど、よかったかな? いいですよね? すいません、あの、三康図書館の宣伝しておきますので。

みなさん、三康図書館にぜひ足をお運びください。すばらしい図書館ですよ! 東京に行ったら絶対行くべし! そして、閲覧室に行って「郵送小説」と「みっどないと」を見てください・・・・いや、それ自分の宣伝やん。ばれたか。

三康図書館
https://sanko-bunka-kenkyujo.or.jp

記録的な大雪とか米原〜関ヶ原あたりで立ち往生とかのニュースをネットやテレビで見ていて、おお、そうだ!と思って行ってきた。雪を見に。要するに米原までいけばいいわけじゃないか。

それで大阪駅から新快速に乗ってみたが、京都、山科・・・と進んでも雪の気配がない。大津でちょっとだけ雪が見えた。でも、こんな調子でだいじょうぶかな、雪、ちゃんとあるかなと心配になるレベル。
しかし、近江八幡のあたりからがぜん雪だらけになって、彦根は真っ白、米原も余裕で雪の中だった。やった。

着いたときはお昼過ぎ。
ネットで調べたところでは、駅のすぐそばに駅弁の井筒屋のビルがあって、イートインもありとのこと。駅にも大きな広告があって「西口すぐ」となってる。よっしゃ。
でも全然「すぐ」じゃなかった。

雪がところどころぐちゃぐちゃになってるロータリーをよいしょ、よいしょと歩き、途中真正面からものすごい勢いで雪が降ってきたりして、(すぐ止んだけど)、やっと到着したら閉まってた。私のほかにも何人か、途方に暮れて立ってる人がいた。
見渡すかぎりほかに何もなかったので結局、駅のコンビニで買ったサンドイッチを待合室で食べた。いいんだ。雪、見られたし。

帰りも近江八幡を過ぎたあたりから急速に雪が少なくなってどんどんふつうの景色になっていく。
山科に着いた頃は、あの雪は現実だったのだろうか、夢でもみていたのではないだろうかという気になった。

米原駅前ロータリー(ガラス越しなので映り込みありますが)

向こうに見えるは井筒屋だ。

大みそかだ

大みそかだ。今年は後半、ばたばたしてしまって(「ばたばた」と言う言葉を使いすぎだ、私。要するに言い訳が多い)、何もできなかった。

何より、今年はろくに本を読まなかった。「文字」はたくさん読んだが、本をろくに読んでいない。もともと読書家というわけではないけど、それでも以前はもっと読んでた。いかん。
二、三日前からそれを取り戻すかのように小説を読んでいるが手遅れ感。いや、読まないよりましだろう。

でも、小説はいいな・・・と、読んでいてしみじみ思う。

ネットで日々、生まれては消える新語の波に体をゆだねるのもおもしろい。なるほど! こんな言葉よく考えたな!と拍手したくなったり、吹き出したり。
でも、”上質な文学”(←いや、わかってるんかい!とつっこまれそうだ)にふれると、思わず背筋が伸びる思いがする。言葉の力ってなんてすばらしいんだ。奥行きの深さ。へらへら言ってる場合じゃない、私も勉強しなくちゃ、と殊勝な気持ちになる。
で、気分転換にとまたネットを見ると変なことが書いてあって「がはは」と笑ったり「なんでやねん!」とつっこんでみたり「よくそんなこと考えたな!」と感心したり・・・あかんやん。またそっちいってるやん。

まあそんなこんなで、大変な時代だなと思うわけです。大みそかです。

うちの近所の団地の建替工事は新たなフェーズに入っております。写真には写ってないかけど、右手にはすでに新しくできた高層住宅(先行工区のうちの半分)があるんだけど、いよいよ隣接区域(先行工区のうちの残り半分)も既存の建物の解体工事が始まっている。そして新しい高層住宅の建設が始まるわけです。

駅前の商業施設の建替は前に書いたように計画が「凍結」されてるんですが、最近、一部通行できるようになったり、さらにちょっと整備してるみたい。「凍結」が長引きそうだから、そのままにしておくわけにはいかない、当座の処置ということでしょうか・・・。

あひるちゃん

相変わらずばたばたしていて、何から伝えればいいのか〜♩、と、つい歌いたくなるくらい更新が間遠になっております。別にだれも気にしてないと思いますが。

日曜日(17日)、中之島に行ってきました。「大阪市中央公会堂クリスマス展」というイラスト展があったので。誘ってくれたKaさんと一緒に。あたりまえですが、やはりプロのイラストレーターは違うなあ、うまいもんだなと私なんかは感心するばかりでした。

公会堂のまわりはキッチンカーやテントが並び、おいしい食べ物や飲み物のにおいが漂ってました。風がビュービュー吹く寒い日で、私たちもホットワインを買って飲むと、ほんの少し寒さがやわらいだような。


ちょうど「ほたるまち」にあひるちゃん(ラバーダック)がいるとのことなので、京阪で移動。中之島駅を出たら、橋の向こうにあひるちゃんの頭がぽっこり見えていました。いつ見てもかわいいな。

カラフルな放水も15分おきに行われていましたが、あひるちゃんは特に関心がないようで、表情を変えません(変えたらこわいわ)。
それより、寒かったので、あひるちゃんも寒そう。ダウンコートを着せてあげたいくらいでしたが、あひるにダウンコートは共食い、いえ、共・・・何でしょう。だれか知りませんか。

写真を撮ったあと、また公会堂のところに戻ると、いい塩梅に暗くなって、プロジェクションマッピングが映えておりました。

しかし、なんですね。
プロジェクションマッピングなんかなくても中央公会堂はもともとキュートで愛らしい建物なんですがね。それを飾り立てるのはあひるにダウンコートを着せるようなものではないでしょうか。やたら派手派手しいデザインですが、それを着せられる公会堂本人の意見は聞いた上でのことでしょうか。たいへん気になりました。